住宅ローン基礎知識 新規借り入れ

仮審査と対策

住宅ローンの仮審査に通らず否認された場合、「もう住宅ローンは組めない」と思っていませんか?
確かに、否認された金融機関に再度申し込んでも承認を得るのは難しいでしょう。
しかし、金融機関は他にもたくさんあります。1つの金融機関に頼らずに、他の金融機関に申し込めば、審査に通るかもしれません。

ただし、別の金融機関で新たに申し込む時に、他の金融機関での申し込み状況を聞かれた場合は、否認された事実を告げなければなりません。
他の金融機関で否認されたことを隠して申し込んだとしても、個人信用情報の照会によって、他の金融機関に申し込んだ事実はすぐに明らかになります。否認された事実を隠すと、金融機関側の心証を悪くしてしまうので注意が必要です。

また、他の金融機関で新たに申し込む場合、現在と同じ状況のまま審査の申し込みをしても、同じ結果になる可能性が高いでしょう。事前に仮審査で否認されないための対策を行う必要があります。
そこで、仮審査承認の可能性を上げるために、事前にできる対策を考えてみます。

仮審査で否認されないための対策

対策1 勤続年数が短い場合 転職の理由や職歴などを書面にして、前向きな転職であることを積極的に金融機関に伝える。
対策2 年収に対して借入金が多すぎる場合、頭金が少ない場合 「購入する物件を見直す」「親に頼んで頭金を増やす」などして、借入金を少なくする。
または、返済負担比率の基準が緩い金融機関へ申し込むなどの対策をとる。
夫婦での収入合算や親子リレーローンなど検討する。
フラット35など太陽光発電の収入を加算できる場合、太陽光発電の設定を検討する。
対策3 団体信用生命保険に加入できない場合 原則として、民間の金融機関では団体信用生命保険への加入が条件となっているため、健康状態などの理由で団体信用生命保険に加入できないと借り入れができない。
対処方法としては、団体信用生命保険への加入が任意の「フラット35」を検討するか、もしくは「ワイド団信」を取り扱っている金融機関に申し込み先を変更することなどが考えられる。
対策4 住宅ローン以外の借り入れがある場合 自動車ローンや教育ローンはやむを得ないとしても、カードローンやキャッシングについては借入残高があればすぐに完済して、必要がなければ契約自体を解約する。
その他のローンを完済してから仮審査を申し込む。
その他のローンの完済資金を両親などから借りる。
対策5 過去の延滞などでブラックリストに掲載されている場合 過去にローンの返済で延滞があると、個人信用情報に登録されているためローン審査に影響する。
基本的には、延滞情報や事故情報があるとローンの借り入れはできない。
こまずは全銀協やCIC、JICCなど個人信用情報機関に個人信用情報を請求することが大切。
個人信用情報は一定期間経過すると抹消されるため、それまで待つ。
夫の個人信用情報にキズがある場合は、妻名義で借り入れることを検討する。
妻名義では収入が足りない場合、親子リレーローンなども検討する。

仮審査で否認されないための対策を行うにあたって、否認された金融機関に理由を問い合わせたいところですが、残念ながら具体的な理由は教えてもらえません。
否認理由を問い合わせた場合、金融機関からは、「総合的に判断して」などといった曖昧な回答があることが想定されます。
したがって仮審査で否認されないための対策としては、自ら「住宅ローンの審査で断られる理由」を想定して、対応していくしかありません。

初めて住宅ローンの仮審査に申し込む場合でも、あらかじめ金融機関に否認される理由を知っておくと、審査に通る可能性は高くなるでしょう。

執筆者(2014年8月執筆)
中村 諭(なかむら さとし)
住宅ローンソムリエ(R)、ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
貸金業務取扱主任者

※本記事は、2021年3月時点の情報に基づき一部内容を修正しました
監修者:逆瀬川 勇造(宅地建物取引士)


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