住宅ローン基礎知識 新規借り入れ

住宅ローンの融資までの流れ

金融機関から住宅ローンの融資をもらうまでには、「事前審査・本審査」などのハードルをいくつも越えなければなりません。

本審査の承認を得ても、融資自体がハードルになることも。そこには金融機関ならではの事情があります。

今回は、住宅ローンの融資を受ける際の流れについて解説します。

住宅ローンの融資までの流れ

融資のハードル

金融機関が住宅ローンの融資を実行するためには、これから買おうとしている「住宅」が、あなたの物である証拠が必要です。まだ、住宅の購入前であるにもかかわらず、証拠が求められます。

その一方で、不動産の売主は、「お金」が入金されないと、物件の鍵をあなたに渡しません。さらに「登記識別情報(昔の権利証)」の所有者を変更することには応じないはずです。

そこで、双方の問題をクリアするためにも、以下を同日同時刻に実施します。

  1. 金融機関があなたに「住宅ローン」を融資して、預金口座に入金する
  2. あなたから売主に、上記預金口座から購入代金を支払う
  3. あなたは売主から購入した不動産の鍵を受け取る
  4. 金融機関は司法書士に、購入した不動産に抵当権の設定を依頼する
  5. あなたと売主は司法書士に、購入した不動産の所有権移転登記を依頼する
  6. 司法書士が登記所にて所有権の抹消と設定、そして抵当権設定の登記を行う

1.金融機関からの入金、2.売主への支払い、3.鍵の受渡しまでのイメージ図

なお、住宅ローンの融資は原則として「完成した住宅」のみが対象です。そのため、購入した不動産を解体して建て替えするケースや、土地を購入して住宅を新築するケースでは、建物の完成を待つまで住宅ローンの決済を受けられません。

このようなケースでは、金融機関の「つなぎ融資」を利用します。

つなぎ融資とは

つなぎ融資とは、住宅ローンの融資実行までの間に、一時的に借りるローンのことです。住宅ローンの融資確約が前提で、住宅ローンの融資が実行された際に、一括で返済される短期の融資であるため抵当権は設定されません。

【利用事例】

1. 融資実行日が限定されている住宅ローンの場合
融資実行日が毎月15日、25日などに限定されている住宅ローンの場合、物件の引き渡し日と融資の実行日が異なることがあります。
このような場合は数日間だけ融資を受けるために、つなぎ融資を利用します。

2. 注文住宅を建築する場合
注文住宅を建築する場合、「契約時」「着工時」「棟上げ時」「完成時」と分割して、建築費用の支払いを請求される場合があります。
また、土地の購入資金が必要な場合にも、土地代金と建築代金の支払い時期がわかれる場合があります。

このような場合、それぞれの支払い資金を「つなぎ融資」で対応できます。

【注文住宅でつなぎ融資を使う場合の流れ】

つなぎ融資を使う場合の流れは、以下のとおりです。

  • 金融機関に「住宅ローン+つなぎ融資」の申し込み・審査
  • つなぎ融資で土地決済し、建築会社に工事着工金や中間金を支払う
  • 工事完了・住宅引き渡し
  • 金融機関と「住宅ローン」の契約
  • 住宅ローンの融資金で、つなぎ融資を返済して工事代金の決済金を支払う

※つなぎ融資は、抵当権が設定されないことが多いため、金利は住宅ローンに比べて高めに設定されています。
つなぎ融資を使う期間は1日でも短くすることを検討しましょう。
※つなぎ融資を使わずに、住宅完成前から住宅ローンを融資してくれる金融機関もあります。そのため、つなぎ融資を使うかどうかは利用する金融機関によって異なります。

執筆者(2014年8月執筆)
中村 諭(なかむら さとし)
住宅ローンソムリエ(R)、ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
貸金業務取扱主任者

※本記事は、2021年3月時点の情報に基づき一部内容を修正しました
監修者:逆瀬川 勇造(宅地建物取引士)


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