住まいのコラム
一人暮らしに必要なものとは?
最低限用意すべき男女別チェックリスト
最終更新日:
- 高野 友樹
- 公認不動産コンサルティングマスター/相続対策専門士/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
- 初めての一人暮らしに必要なものは?
- 初日から最低限必要なのは、寝具とカーテン、照明、バス用品、身だしなみを整えるのに必要な日用品です。女性は防犯グッズやヘアアイロン、男性はひげ剃りなども必要になります。加えて、冷蔵庫や炊飯器、電子レンジといった家電や家具、そのほかの日用品も必要なタイミングで買い足していきましょう。
初めての一人暮らしでは、何から用意すればよいのか迷ってしまうことも多いでしょう。まずは、引越したその日から必要なものだけを確実にそろえておき、それ以外のものは徐々に買い足していく方法がおすすめです。
この記事では、一人暮らしを始める際に用意すべきものを、緊急度別や男女別に紹介します。
目次
一人暮らし初日から最低限必要なものは?
家具や家電、日用品は、「生活するうえで絶対に必要なもの」「絶対ではないがあれば便利なもの」「性別や暮らし方によっては必要なもの」など、何種類かに分けることができます。
性別や暮らし方に関係なく、一人暮らし1日目から最低限必要となるものは下記のとおりです。
ベッドまたは布団
眠る場所は引越し当日から必要なので、ベッドのマットレスや敷布団、掛布団、枕、シーツなどを含めた寝具一式は必ず用意します。一人暮らしの部屋で収納が少ない場合は、ベッド下のスペースを収納に活かせるタイプのフレームがおすすめです。
カーテン
カーテンがないと外から室内がまる見えになってしまうので、防犯上の観点からも必ず用意します。カーテンは遮光性能が高いもの、レースカーテンは透けないものを選ぶと安心です。
照明
昼は明るいのでつい忘れがちですが、照明がないと夜は真っ暗になってしまいます。もともと部屋に照明がついていない場合は必ず用意して、昼のあいだに取り付けておきます。
バス用品
シャンプーやトリートメント、ボティ―ソープなどバス用品一式は、引越したその日から使用します。バスタオルなどのタオル類も忘れずに準備しましょう。
最低限の日用品・身だしなみアイテム
歯磨きセットやトイレットペーパー、ティッシュペーパーといった最低限の日用品のほか、ヘアドライヤー、化粧水など、身だしなみを整えるのに欠かせないものも、引越し初日から必要になります。
一人暮らしに必要なものチェックリスト
続いては、初日からすべてそろっている必要はないけれど、一人暮らしの生活に必要なもののチェックリストを紹介します。コツとしては、入居時や入居からすぐのタイミングで一気にそろえようとしないことです。
新居での生活に慣れる前に一気にそろえてしまうと、部屋にうまく配置できなかったり、実際に住んでみたら別のもののほうが使いやすかったりすることがあるので、必要だと感じたものから徐々に買い足していくのがおすすめです。
家電
冷蔵庫 | 自炊する場合は容量150~200L、自炊しない場合は100L程度が目安になります。 |
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炊飯器 | 一般的なサイズは5合炊きですが、一人暮らしには3合炊きでも十分です。自炊しない場合は不要です。 |
電子レンジ | 自炊する場合はオーブンレンジ、しない場合はあたため機能だけのレンジが向いています。 |
洗濯機 | 容量は5kg程度が目安。設置場所の寸法や蛇口の形を確認して、合ったものを選びます。洗濯物を外に干せない場合は、乾燥機能付きのものが便利です。 |
冷暖房器具 | 部屋にエアコンがついていない場合は、冷暖房器具が必要です。特に真冬や真夏の引越しの場合には、引越し当日から用意することをおすすめします。エアコンを自分で設置する場合は、引越し直後に設置できるように手配しておきます。 |
掃除機 | 場所を取らないスティック型がおすすめです。 |
アイロン | 衣類をハンガーにかけたまま使えるハンディータイプもあります。 |
テレビ | コンパクトな24~32インチ程度のサイズがおすすめです。 |
キッチンコンロ | コンロが設置されていない場合は、自分で用意する必要があります。テーブル型コンロや据置型のIHクッキングヒーターを設置しましょう。 |
家具
テーブル | 食事をしたり、各種作業をしたりするのにひとつはあると便利です。スペースがない場合には、折りたたみ式のローテーブルなどもあります。 |
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収納棚・ラック | 造り付けのクローゼットや棚がない場合は、衣類や本、食器などの収納棚が必要になります。 |
椅子・ソファ | 部屋のスペースと必要に応じてそろえます。 |
キッチン・バス・トイレ用品
キッチン用品 | 食器類、包丁、調味料、調理道具(鍋、フライパン、まな板、おたま、菜箸など)、ラップ、洗剤、スポンジ、キッチンペーパーなどをそろえましょう。 |
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バス・洗面用品 | 引越し初日から使うシャンプーやボディソープのほかにも、足ふきマット、シャンプーラックなどがあると便利です。 |
トイレ用品 | トイレットペーパーの予備、スリッパ、トイレ掃除用品などが必要になります。 |
そのほかの日用品
掃除用具 | フローリングワイパーやほうきがあると便利です。 |
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ゴミ袋 | 自治体によっては、ゴミ袋が指定されています。周辺のスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどで購入しましょう。 |
洗濯用品 | 洗濯ネット、洗剤、ハンガー、洗濯バサミ、物干し竿などが必要になります。 |
延長コード | 家電の配線をするのに役立ちます。 |
時計 | 時刻はスマートフォンなどでもわかりますが、置き時計や掛け時計がひとつあると、すぐに確認できて便利です。 |
鏡 | クローゼットの扉や壁に掛けられるタイプもあります。 |
衛生用品 | 爪切りや綿棒、絆創膏などをそろえておきましょう。 |
一人暮らしでものをそろえる際には、優先順位をつけながら準備することが大切です。まずは寝具、調理器具、基本的な家電、衛生用品など必要な順番から整えていき、それから予算に合わせて、少しずつそろえていきます。新しい環境で充実した日々を送るために、最初から費用をかけすぎず、計画的に準備を進めていきましょう。
女性の一人暮らしに必要なもの
一人暮らしに必要なものは、性別や暮らし方によって多少変わる部分もあります。女性の一人暮らしで引越し初日から用意しておいたほうがいいものには、一般的に下記のようなものがあります。
防犯対策グッズ
玄関にドアスコープがついている場合は、のぞき見防止用のカバーを取り付けるのがおすすめ。また、窓用の補助錠や防犯フィルム、防犯センサーなどもあると安心です。
害虫対策グッズ
虫が苦手な人は、虫よけ効果のあるスプレーを網戸や玄関に吹き付けておくのがおすすめです。室内に虫が出たときに備えて、殺虫剤も用意しておきます。
ドライヤー・ヘアアイロン
髪質や髪の長さによっては、身だしなみを整えるのに、ドライヤーだけでなくヘアアイロンが必要な場合もあります。
下着用の洗濯ネットや生理用品など日用品
デリケートな衣類を洗濯する際には、洗濯ネットが欠かせません。また、生理用品や生理痛の常備薬などもそろえておきましょう。
女性の一人暮らしでは、安全面とプライバシーの確保が特に重要です。引越し当日から、カーテンやブラインドで部屋の中が見えないようにして、基本的な防犯対策を施しましょう。部屋に小窓などがある場合には、プライバシーフィルムを活用することで、外からの視線を遮りつつ、日光を通すことができるのでおすすめです。
男性の一人暮らしに必要なもの
一般的に男性の一人暮らしで必要なものとして、下記のようなものがあります。男女共通の最低限必要なものといっしょに用意しておくとよいでしょう。
ひげ剃り・電気シェーバー
ひげ剃りや電気シェーバーは、身だしなみを整えるために引越し初日から必要です。引越し準備でダンボールなどに入れる場合は、すぐに取り出しやすい所に入れておきます。
シューケア用品
日常的に革靴を履く場合は、シューケア用品が欠かせません。靴べらも用意しておきます。
アイロン・衣類スチーマー
日常的にスーツを着る場合は、シャツのアイロンがけやスーツを清潔に保つために、アイロンや衣類スチーマーを早めに用意しておきます。
普段は忙しくて、なかなか料理をする時間がないという人は、多機能調理器具があると便利です。家電1つで複数の料理が作れて、手軽な食事準備に役立ちます。そのほか、ロボット掃除機などがあると、時短で掃除が楽になるのでおすすめです。購入コストはかかりますが、ライフスタイルに合わせて便利家電を取り入れることも検討してみましょう。
一人暮らしを始めてから時間をかけて選ぶとよいもの
一人暮らしを始めてからそろえていけばよいものの中でも、次のものはある程度時間をかけて選ぶのがおすすめです。
生活に慣れてから選んだほうが、どのようなものが部屋の雰囲気に合うのか、どのようなものが使い勝手がよいのかわかるので、より生活に合うものを選びやすくなります。
■時間をかけて選びたい家具・家電
ソファ | 最初から用意すると、部屋に対して大きすぎたり、小さすぎたりしがちな家具なので注意が必要です。 |
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本棚 | 家具の配置を決めてから購入すると、すっきりと収まります。 |
ラグ | 部屋の色味など印象の決め手になるものなので、部屋の雰囲気を決めてから購入するのがおすすめです。 |
デスク | テレワークがあるのかなど、自宅でどれぐらいの作業を行うのかに合わせて、必要なサイズを選びます。 |
テレビ・テレビ台 | テレビはパソコンやスマートフォンで十分な場合もあるので、必要性を感じてから購入するのがおすすめです。テレビ台は、スペースと見やすい高さを踏まえて選びます。 |
食器棚 | 自炊する頻度や内容、持っている食器の量に合わせて購入すると、無駄がありません。一人暮らしでは造り付けの棚で十分で、不要な場合も多い家具です。 |
炊飯器 | 自炊頻度や1回に炊くお米の量に合わせてサイズを選びます。 |
掃除機 | 部屋の造りや広さによっては、フローリングワイパーや粘着クリーナーなどで十分な場合もあります。 |
空気清浄機 | 実際に暮らしてみてから、必要性を判断するのがおすすめです。 |
コーヒーメーカー | 家での過ごし方や、配置するスペースなどを踏まえて検討します。 |
一人暮らしに必要な家具や家電を一式そろえる費用は、一般的に20万円程といわれ、最低でも15万円程かかります。家電のスペックや家具のデザインにこだわる場合は、さらに高くなると考えておきましょう。
一人暮らし経験者に聞いた、「あってよかったグッズ」
実際の一人暮らし経験者に、「これはあってよかった!」というアイテム・グッズをアンケートで聞いてみました。
ぜひ参考にしてみてください。
※対象者:全国の一人暮らし経験のある20代~60代男女1360人 調査時期:2024年1月
アンケートで聞いた 一人暮らし生活で「あってよかった」と思うグッズは?
- 回答者の声
- 簡易の脚立はあると照明や高所の作業がしやすくなる。簡単な折り畳み式でいいので準備しておくとラク。20代/男性
- 1人暮らしだと洗濯物の外干しができなかったが、サーキュレーターを買ったことで外出中に部屋干しでき、洗濯物を乾かせた。20代/男性
- 布団乾燥機。1人だと外に布団を干しても夜にしか帰ってこれず、冷えて湿気をすい困っていた。40代/男性
- ワンルームだと掃除機はあまり必要ないが、その代わりにコロコロなどの簡易的なお掃除グッズが役に立った。50代/女性
- 玄関にのれんをつけて部屋の中が見えないようにしていました。40代/女性
- ワンルームで部屋が狭いのでソファーベッドを購入したが、コンパクトで圧迫感がなく、使い勝手がよかったと思う。40代/女性
- 持ち運びできる鏡が役に立っていた。風呂場に鏡がないので、自分の使いたい場面で自由に持って行って使えた。20代/男性
- 食器をたくさん持つとかさばって邪魔になるので、ワンプレートで食べられるようなお皿を一枚持っていました。30代/女性
一人暮らしで必要なものを安くそろえるコツ
一人暮らしで必要なものを安くそろえるには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、購入費をなるべく安く抑える方法を紹介します。
中古品を利用する
リサイクルショップやフリマアプリを活用すれば、家具・家電の購入費を節約できます。中古品の中には、展示品で使用歴がないものもあるので、誰かが使ったものは苦手という人も、ショップをのぞいてみる価値はあります。
地域によっては、自治体や地元の情報交換ウェブサイトなどで、地域の中古品の譲り渡し情報が掲載されていることもあるので、新居のエリアにそのような情報がないかチェックしてみましょう。
セールや100円ショップを活用する
家電量販店では、一人暮らし用の家電をまとめ買いすると値引きしてもらえるケースがあります。たとえば、毎年2~3月頃に開催される「新生活応援セール」などを利用するのがおすすめです。
こまごまとした調理器具や、掃除道具などの日用品、収納アイテムなどは、できるだけ100円ショップでそろえるようにすると費用を抑えられます。
家具や家電を買わない選択肢も
一人暮らしの準備にかかる費用を抑えるには、最初から家具・家電付きの賃貸物件を借りてしまう方法もあります。家具・家電付きの賃貸物件なら、必要なものは一式そろっているので、自分でそろえたり、レイアウトを考えたりする必要がありません。入居日から不自由がなく、すぐに快適に暮らせるのは大きなメリットです。
ただし、家賃が割高、自分好みのレイアウトに変更しづらい、契約内容によっては壊れたら修繕費用がかかるといったデメリットもあるので、メリット・デメリットを把握したうえで選ぶことが大切です。
まとめ
一人暮らしを始めるには、家具に家電、日用品と、さまざまなものが必要になります。上手に用意するポイントとしては、最初からすべてをそろえようとせず、まずは最低限必要なものだけをそろえることです。
引越し先での暮らしに慣れてきたら、徐々に必要だと思ったものを買い足していけば、本当に必要なもの、気に入ったものだけがそろい、居心地の良い部屋になります。
一人暮らしで必要なものや失敗しないコツについてはこちらでも詳しく解説しています。
初めての一人暮らしで失敗しないコツは?まずやること・必要なものリスト
監修者プロフィール
高野 友樹
公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
不動産会社にて600件以上の仲介、6000戸の収益物件管理を経験した後、物流施設に特化したファンドのAM事業部マネージャーとして従事。現在は株式会社高野不動産コンサルティングを設立し、不動産コンサルティングを行う。