住まいのコラム

初期費用を抑えられる!マンションやアパートなどの集合住宅に光回線が工事済みか確認する方法

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goo住宅・不動産編集部
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すっかり私たちの生活に定着した、光回線サービス。光回線は一戸建てだけでなく、マンションやアパートなどの集合住宅でも多くの方に使われています。
集合住宅の場合、光回線の工事済み物件であれば、少ない初期費用で、最短1週間でのインターネットの利用が可能です。

しかし、光回線の工事状況は物件によってさまざまで、まだ光回線が引かれていない物件もあります。
この記事では、光回線の導入をお考えの方に、「ご自宅のマンションやアパートなどの集合住宅が光回線工事済みの物件か」確認する方法を解説します。

光回線にも種類がある

まずは光回線の基礎知識として、光回線の種類について紹介します。実は光回線にもいくつかの種類があるため、解説していきます。

フレッツ光

フレッツ光は「NTT東日本」「NTT西日本」が提供している光回線です。

全国47都道府県に普及しており、人口カバー率は95%(東日本対応エリア)。離島やインフラ整備されていない地域を除いて、ほとんどのエリアで利用できます。

利用者はフレッツ光の回線契約と別にプロバイダとの契約も必要になります。

光コラボレーション

光コラボレーション(以下、光コラボ)は、NTT東日本/西日本のフレッツ光を、提供プロバイダが光回線とプロバイダをまとめて販売するサービスです。

現在、光回線は光コラボでの契約が主流になっています。

以前は、フレッツ光の契約時に、別途プロバイダにも申込みが必要でしたが、光コラボではプロバイダと回線の契約手続きを一本化できて簡単です。

また、光コラボ各社が、光回線と自社で提供しているサービスの割引セットなどを打ち出したことで、利用者はよりお得に回線を利用できるようになりました。

ダークファイバー系光回線

ダークファイバーとは、NTTグループが設置している光回線のうち、現在使用されていない予備の回線を借りて提供されている光回線サービスです。

NURO光、auひかりなど、NTT東日本/西日本のフレッツ光を利用しない光回線事業者がこれにあたります。

電力会社系の光回線

各電力会社が提供するサービスです。NTT東日本/西日本の整備した回線は使用していません。

各電力会社が提供できるエリアでしか利用できないので、申込可能な地域は限定されます。

マンションやアパートなどの集合住宅の光回線が工事済みか確認する方法

次に、マンションやアパートなどの集合住宅の光回線の工事が済んでいるかどうか、確認する方法について説明します。

オーナーや管理会社に問い合わせる

光回線が工事済みであるといっても、パターンは以下a、bの2種類あります。

a.光ファイバーが電柱から共用部まで引き込まれている物件
b.光ファイバーが電柱から共用部と、その先の各住居までつながっている物件

aの物件の場合、各住戸まで光回線を引く必要がありますので、立ち合い工事が必要です。期間は約2週間から1カ月程度みておく必要があります。

工事費は各社ホームページにてご確認ください。

bの物件は部屋まで光回線が敷設されているので、最短1週間ほどでインターネットが利用開始できます。

上記のように光回線が工事済みといっても、aとbの物件では時間が大きく異なるのです。不動産情報を見ても細かい点はわからないことが多いので、管理会社やオーナーに確認をしましょう。

管理会社やオーナーに連絡するときは下記5つの項目を確認しましょう。

・新しい光回線に乗り換えても問題はないか

ポイント:そもそも光回線が引ける物件かどうか

・光回線が建物にどこまで通っているかどうか

ポイント:共用部まで引き込んでいるa物件か、部屋まで配線しているb物件かどうか

・対応プロバイダの指定

ポイント:マンションやアパートなどの集合住宅のオーナーがプロバイダを指定している場合があるため、契約したいプロバイダで問題がないかどうか

・光回線の配線方式はなにか?(光配線方式 or LAN配線方式 or VDSL方式)

ポイント:光回線の速度が配線方式によって大きく変わるため、最高速度1Gbpsが使えるのは光配線方式に対応している物件

・光回線の工事日

ポイント:工事の際に、MDF室のカギをあけないといけないマンションやアパートなどの集合住宅もあります。管理会社に工事日を知らせる必要があるかあらかじめ聞いておくとよいでしょう。

光コンセントの有無を確認する

自宅の場合はもちろん、入居予定の部屋の場合も、物件の内覧時に光コンセントの有無が確認できます。

光コンセントは「一体型」「分離型」の2種類あり、形状がそれぞれ違います。

一体型の光コンセントは電気用コンセントやテレビ端子と一緒に取りつけられていて、「光」「光SC」のロゴが目印です。

分離型の光コンセントはエアコンダクトから独立して、壁上に吊るされていたり、床上に置かれていたりします。むき出しで配線しているので、わかりやすいです。

マンションやアパートなどの集合住宅入居前の場合は不動産会社のHPで調べる

不動産会社や物件紹介サイトで、賃貸マンションやアパートなどの集合住宅ごとのインターネット対応状況が調べられます。表記によってそれぞれ意味が違います。

「インターネット対応」:マンションやアパートなどの集合住宅共用部まではインターネット回線が引き込んであるが、そこから先の各住居までは配線されておらず工事が必要な物件。インターネット回線の種類は、光ファイバーorケーブルテレビor ADSLのいずれかになります。

「光ファイバー対応」:「インターネット対応」と同様の意味で、マンションやアパートなどの集合住宅共用部までは回線が敷設してあるが、そこから先は工事が必要な物件。インターネット回線は、光配線方式に対応した光回線が敷設できます。

「インターネット完備」:既にマンションやアパートなどの集合住宅の各住居までインターネット回線工事が終わっていて、プロバイダとの契約も完了している状態です。引越ししてルーターをつなげば、すぐにインターネットが使える可能性があります。

「記載なし」:そもそもインターネットが引けない建物の可能性があるので、管理会社に確認しましょう。

光回線は工事済みでも注意したいポイント

光コンセントがあっても、光回線が開通していると判断することはできません。利用できない場合はオーナー、管理会社に確認しましょう。建物が以下の状況の場合、光回線事業者に依頼して立ち合い工事が必要です。

光回線が撤去されている

前の居住者が光コンセントだけを残して、光回線を撤去してしまうケースです。もしくはマンションやアパートなどの集合住宅内の光配線が断線し、マンションやアパートなどの集合住宅全体の光配線が撤去されている可能性があります。

光回線事業者から派遣される専門の工事業者に状況確認を依頼しましょう。

光ファイバーケーブルが古い

光コンセントにつながる光ファイバーケーブルは15~20年が耐用年数と言われ、経年劣化で不具合を起こしている可能性もあります。

光ファイバーケーブルの交換に関しては、光回線事業者に連絡しましょう。

光コンセントがあっても、希望とは別の事業者の回線が使われていた

前の居住者が光線事業者を乗り換えた際に、インターネット回線を引き直し、光コンセントのみ残ってしまうこともあります。

その場合、たとえばNTT東日本/西日本の光コンセントは残っていても、フレッツ光の回線はつながっておらず、ほかの光事業者の回線が残っている状態となっています。

そういった場合に、もう一度フレッツ光を利用するには、立ち合い工事で回線を引き直すことになります。

光回線が工事済みだった場合の契約手順

光回線が工事済みになっている場合は、回線に合致した光回線事業者との手続きでインターネットが使用できます。

STEP1. 光回線事業者を決める

光回線業者はたくさんありますが、おすすめは、フレッツ光の回線とプロバイダの手続き窓口が一本化できるうえ、料金もお得な光コラボ事業者です。

また事業者ごとに、携帯やガス電気料金のセット割など、独自のサービスを打ち出しているのもポイントです。

STEP2. 光コラボ事業者の公式サイトで申込むる

下記に光コラボ事業者の一覧リストが掲載されているフレッツ光の公式サイトを紹介します。

参考:「光コラボレーション事業者さま」及び「お取り扱いサービス」一覧

光コラボ事業者は多数あるため、どの光回線事業者を選べばよいか迷うかもしれません。手始めに大手の光コラボ事業者を見比べてみてどのようなメリットがあるか確認するとよいでしょう。

STEP3. プランやオプションを決めるる

お住まいの住宅により戸建タイプ、マンションタイプ(マンションやアパートなどの集合住宅向け)から選択できます。マンションやアパートなどの集合住宅タイプは同じ建物に住む人と光回線を共同利用するため、月額料金は安くなります。

光コラボ事業者のオプションでは、フレッツ光が提供していたひかり電話やフレッツテレビなども継続して申込可能です。

ほかにも、事業者独自のオプションも申し込めます。たとえばOCNでは、遠隔で利用者をフォローするリモートサポートや、独自の高品質な接続サービスIPoEアドバンスなどがあります。

STEP4. インターネット接続設定をする

光回線工事済みの場合、光コンセントがあるので、契約後に送られているONU(回線終端装置)や、ホームゲートウェイ(光電話、無線LAN申込時に届くルーター)などの機器を接続すればすぐにインターネットが使えます。

ホームゲートウェイではなく、市販の無線LANルーターを使う場合もIPoE対応であれば、接続してインターネットがすぐに使えます。ただし、PPPoE方式で市販の無線LANルーターを使う場合は対応プロバイダごとに決められたID、パスワード認証が必要になります。

申込み時に知っておきたい!新規・事業者変更・転用とは

光回線が工事済みでも、さらに費用が発生しないとは限りません。申込み時にどのような状態かで費用が変わってくる場合があります。

そこで申込時に要確認となる「新規」、「事業者変更」または「転用」について解説していきます。

新規

新規とは、光回線をこれからはじめて利用することです。

NTT東日本/西日本のフレッツ光や、光コラボ事業者以外の回線を利用中の方が光コラボ事業者の光回線を利用することです。

たとえば、独自回線の「NURO光」から、光コラボ事業者の「ドコモ光」に乗り換える場合がこれにあたります。

事業者変更

事業者変更とは、他社の光コラボ事業者の光回線をご利用中の方が、事業者変更手続きにより、光回線を乗り換えることです。

たとえば、光コラボ事業者の「GMOとくとくBB光」から同じ光コラボ事業者の「ドコモ光」に乗り換える場合がこれにあたります。

転用

転用とは、NTT東日本/西日本のフレッツ光をご利用中の方が、転用手続きにより、光コラボ事業者に乗り換えることです。

たとえば、フレッツ光をご利用中の方が「ドコモ光」に乗り換える場合がこれにあたります。

光コラボ事業者の乗り換えであれば、事業者変更と転用については基本的に、工事費用は発生しません。なぜなら、光回線自体はフレッツ光の回線を使っているので、そのまま利用ができるからです。

ただし、契約事務手数料や回線事業者の解約手数料が発生する場合がありますので、詳細は各社の公式サイトをご確認ください。

光回線が工事済みでなかった場合に必要になること

住戸までの開通工事

集合住宅の共用部まで光回線の引き込みが済んでいれば、住戸までの開通工事を行います。開通工事は光ファイバーを住戸まで配線し、壁面に光コンセントを設置します。ユーザー自身で光コンセントに無線LANルーターを接続すると、インターネットが利用できます。

光コラボ事業者と契約をすると、プロバイダ契約から工事の予約まで一貫して行ってくれるのでスムーズです。

光回線導入工事を相談する

光回線がまったく通っていない場合は、オーナーや管理会社に、マンションやアパートなどの集合住宅に光回線導入工事ができないかどうか相談します。許可が出れば、光回線事業者に連絡して工事の予約を行いますが、完了まではかなりの期間が必要です。

管理会社が許可を出しても、別の住民の同意が得られない場合や、建物の状況で光回線を引き込めないと工事は中止になります。以上のことからマンションやアパートなどの集合住宅全体に光配線を導入するのは難しい場合が多いです。

ファミリータイプ(戸建用)を契約する

マンションやアパートなどの集合住宅全体に光回線の導入が厳しくても、利用者がファミリータイプ(戸建用)の光回線を契約できます。ただし、電柱から光ファイバーを引き込むので2階や3階建てまでの住戸数が少ないマンションやアパートなどの集合住宅が条件です。また工事の際に壁に穴をあける可能性もあり、オーナーや管理会社の許可が必要です。

ファミリータイプの光回線が導入できれば、利用者は共同利用ではない最大速度1Gbpsの光回線を使えるので、インターネット環境は非常に快適になります。

ホームルーターやモバイルルーターを利用する

どうしても光回線が導入できない最終手段として、工事なしのホームルーターやモバイルルーターがあります。配線不要でWi-Fiを飛ばすことができるので、オーナーや管理会社の許可も不要で、すぐ使用可能です。

速度や安定性の面について、特に上りの速度が遅くなることが多いためアップロードを伴うサービスは要注意になります。リモートワークやオンライン授業、オンラインゲームを目的に頻繁にインターネットを利用したい場合には不向きと言えるでしょう。

光回線の工事をする際の注意点

工事の内容を管理会社に説明する

光回線の工事をする際には、工事の内容を不動産や管理会社にしっかり伝えておく必要があります。マンションやアパートなどの集合住宅共用部のMDF室に工事業者が入って作業する可能性もあるので、工事業者や工事日時は必ず伝えましょう。

契約する前に相談する

個人でファミリータイプの光回線契約をする場合も、管理会社やオーナーには必ず連絡が必要です。工事前には、回線工事の確認のために光回線事業者や工事業者から連絡が来るので管理会社などからの条件がある場合は事前に相談しましょう。

内容を確認する

光ファイバーを電柱からマンションやアパートなどの集合住宅に引き込む場合、以下の3つが考えられます。

・電話線などの配管を利用して引き込む
・エアコンダクトから引き込む
・壁に穴をあける

あらかじめ、工事業者に上記のどの方法で引き込むか確認しておきましょう。ほとんどのケースで、電話線からの配管からかエアコンダクトからの引き込みですが、万が一「穴をあける」となった場合は管理会社の許可が必須です。

工事期間を確認する

開通までに時間がかかる場合もあります。その間、インターネットは利用できないので、どのくらいが目安になるか確認しましょう。インターネット利用開始まで数か月がかかりそうな場合、短期でレンタルできるモバイル用小型Wi-Fiルーターなどを利用するなどの対策が可能です。

工事費用を確認する

開通工事には費用がかかります。派遣ありの場合は約20,000円が相場です。稀に建物の状況に応じて追加工事が必要になり、別で費用が発生することもあります。光コラボ以外の光回線の場合は工事費が高額になる可能性がありますので、各社ホームページにてご確認ください。

工事日当日は部屋を整理しておく

工事日の当日は、工事業者が部屋に入り、光コンセントを設置します。電話線のモジュラージャックやエアコンダクト付近に取りつける可能性があるので、工事の妨げとならないよう部屋は前もって整理しておきましょう。

どこまで原状回復が必要か確認する

入居する前の状態に戻す「原状回復」に、光コンセントの撤去が含まれるかどうかも聞いておくと退去時にスムーズです。光コンセントがあれば、次の住人が光回線をすぐ使えるなど、メリットがあることを管理会社に伝え、撤去工事なしで問題ないかを交渉しましょう。

相談なしで撤去しない場合、退去が認められないこともあります。

まとめ

この記事では、自宅のマンションやアパートなどの集合住宅において、光回線の工事が済んでいるどうかを確認する方法を解説してきました。

一番早い確認方法は「管理会社に聞いてみる」ことです。物件の内見時には光コンセントが取りつけられているか確認しましょう。内見前であれば、不動産会社のHPにある「インターネット対応」「インターネット完備」の情報を見て、光回線がどこまで開通しているか判断することも可能です。

光回線の工事が済んでいなくても、光コラボ事業者などの光回線事業者に頼むことで、工事可能となる場合が多くあることも覚えておきましょう。

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