既存住宅売買かし保険

既存住宅売買かし保険は近年できた制度ですが、いったいどんな制度なのか解説していきます。

既存住宅売買かし保険制度ができた経緯

日本では新築住宅の購入が多く、中古住宅の購入は敬遠されがちで中古住宅の流通が少ないという現状がいまだにあります。
その原因には中古物件を買った際には瑕疵があるのではと思い、その購入には踏み切れない場合が多く、また、中古は心配だという考えが根強くあります。

そこで、中古住宅の流通を増やすために既存住宅売買かし保険制度が生まれました。
この保険を活用すれば、購入後の住まいに何かあっても保険で瑕疵の補修費用をまかなうことができます。

既存住宅売買かし保険の仕組み

この保険は中古住宅の購入者が保険に加入するのではなく、不動産会社や住宅検査会社などが購入者に対して建物の保証をして、その不動産会社や検査会社が物件ごとに住宅瑕疵担保責任保険法人の保険に加入するものです。

住宅瑕疵担保責任保険法人について

この法人は国土交通大臣が指定した住宅専門の保険会社です。
現在は5法人が指定されており、全国を対象に業務を行っており保険会社の選択は自由にできます。
5法人は以下の通りです。

  • (株)住宅あんしん保証
  • 住宅保証機構(株)
  • (株)日本住宅保証検査機構
  • (株)ハウスジーメン
  • ハウスプラス住宅保証(株)

売主が宅建業者の場合

宅建業者が買主に対して負担する瑕疵担保責任を履行することによって生じる損害について保険金を支払います。
保険期間は5年もしくは2年間です。

【画像】既存住宅売買かし:保険の手続きの流れと保険の仕組み(宅建業者の場合)

保険金の支払関係

対象費用は修補費用、調査費用、転居、仮住まい費用等になります。

保険金は
(修補費用等-10万円)×80%

個人間同士の売買の場合

売買の対象となる住宅の検査を行い、売買後に隠れた瑕疵が発見された場合に保証する検査機関の保証責任について保険金を支払います。
なお、保険期間は5年間もしくは1年間です。

【画像】既存住宅売買かし:保険の手続きの流れと保険の仕組み(個人間同士の売買の場合)

保険金の支払関係

対象費用は修補費用、調査費用、転居、仮住まい費用等になります。

保険金は
(修補費用等-5万円)×100%

以上が概ねの仕組みとその内容になります。

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