資産価値からみた一戸建て、マンション

ここでは、一戸建てとマンションの資産価値について解説していきます。

一戸建ての資産価値

一戸建ての資産価値は、土地と建物の双方から成り立っています。

土地の資産価値は建物とは異なり償却されませんので、その価値は普遍的です。
よく昔から「土地は腐らないと」言われるのには、こうした背景があるからでしょう。

それに比べて建物は経年劣化があり、その価値は年々下がっていきます。
ただ、下がる度合としては徐々に減るものであるため、こちらもそれなりに価値はあります。

もちろん、土地も建物も経年劣化(減価償却)以外に、経済情勢の変化などにより毎年資産価値が変動していくという点を考慮しなければなりません。

とはいえ、資産価値の面で一戸建てを見ると、例え建物そのものの価値がなくなったとしても、土地の分は経年劣化で下がることがない分、長期的に高い資産価値を保ちやすいといえるでしょう。

マンションの資産価値

マンションの場合、建物の居室に関する所有権は「区分所有権」と呼ばれています。
また、土地に関しても、区分所有権に応じて敷地の権利を持ちます。
とはいえ、資産価値という点でいえば、マンションすべてを自分1人で処分できるわけではないため、実質的には建物部分の権利が大半を占めると考えるとよいでしょう。

マンションは基本的には「RC(鉄筋コンクリート)造」や「SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造」等の建物が多く、建物部分の資産価値が落ちにくくなっています。
固定資産税の支払いにおいて、木造の一戸建て住宅と比較したときに、築年数の経過による納税額の減りが遅いのはそのためです。

また、マンションの場合、管理組合の機能状況が大きくその価値を左右します。
例えば、大規模修繕の時期に積立金が潤沢にあれば、追加で工事費用を負担しなくても済むため、その分マンションの価値は高くなります。
逆に、修繕のたびに所有者から不足している工事費用を徴収するようなマンションの価値は下がります。
それだけに、マンションの価値はいかに管理組合が適切に機能しているかどうかにかかっているのです。

不動産の価値を形成する要素

不動産の価値を形成する要素には、使用価値・希少価値・市場価値という3つの尺度があります。

使用価値

これは手に入れて使ったときの満足感を指し、買い手はこの満足感に対して金銭を支払います。
つまり、不特定多数の人ではなく、特定の人(買い手)にとっての価値を指すのです。
これは、不動産に対して私たちが認める効用です。

希少価値

不動産はすべてこの世に2つとないものです。
そのため、それぞれに希少性がありますが、特に立地がよい不動産など、多くの人が欲しいと思う不動産はそれほど多くはないため、それだけ希少価値が高いといえるでしょう。

市場価値

不動産の取引は、そこに需要があって初めて成立するものです。
例えば、ある不動産が欲しいという人がゼロなら、市場における価値もゼロとなってしまいます。

つまり、需要があるからこそ、そこに価格が存在しているともいえるでしょう。

これらの3つの要素が互いに関わり合い、変化を与え合うことによって、不動産の経済価値が作られるものとされています。

資産価値はトータルの指標でみる

不動産の資産価値はさまざまな観点から形成されていきます。
不動産を売却するときは、一戸建てかマンションかの違いだけにとらわれず、それらの観点をトータルで見て判断していくことが重要だといえるでしょう。

※掲載内容は2021年3月時点の情報に基づく
執筆・監修/逆瀬川 勇造(宅地建物取引士)

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