相続争いを防ぐための有効な手段のひとつが遺言を残すこと。親としては「自分が亡くなった後も兄弟仲よく助け合ってほしい」と思いたい。が、親の生前は仲よく見えた兄弟でも、いざ遺産相続となると少しでも財産が欲しいと争いが起きることはよくある話。そこで、事前に家族の間で相続争いが起きないように、誰にどうやって分けるかを指定しておくのが遺言である。通常の遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つの種類がある。自筆証書遺言は、自分で署名押印するだけで簡単にできる半面、紛失したり偽造されるおそれがある。秘密証書遺言は中身を知られたくない場合に作るが、公証人役場で作って開封の際も家庭裁判所での検認が必要など手続きが面倒になる。もっとも心配ないのが公正証書遺言。公証人役場で作るというのは秘密証書と同じだが家庭裁判所の検認の手続きは不要。多少の費用はかかるが法的な効力を保つには一番有効なもの。
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