物件の担保価値(担保価格)は時価に掛け目をかけた水準になり、それが融資限度額になる。時価は、新築マンションや建売住宅の場合は分譲価格。本来なら、新築の分譲価格には売り主の利益や販売手数料が含まれているので、物件の価値はその8割程度のはず。ところが現在の住宅ローンの審査では不思議なことに分譲価格の10割をベースにしている。これに対して、中古住宅の場合は、周辺の成約事例から算出した査定価格が時価になる。広告等に出ている売り出し価格は、売り主の希望価格。査定価格はそれよりも抑え目になる。これらの時価に、掛け目をかけて融資限度額を割り出す。通常、住宅の場合は、掛け目は7〜8割なので、残り2〜3割は頭金が必要になる。本来はこれが適正な姿のはずだが、実際には物件価格の100%まで融資するケースも出ている。その理由は、担保価値よりも、借り手の返済能力を重視して評価しているためと考えられる。
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