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1980年前後、第一次の超高層マンションブームが起きた頃、初めて「オール電化」という言葉が登場した。地震による揺れが相対的に大きい超高層では、ガス漏れや火災の恐れが指摘され、安全のため電気式の熱源が導入されたわけだ。ただ当時のオール電化では、調理用ヒーターは火力が弱いこと、給湯用の貯湯タンクが大きくスペースを採ることなどから、あまり普及はしなかった。90年代後半から、火力の強いIHクッキングヒーター、省スペース型の給湯器、蓄熱式暖房器具などの登場で再びオール電化が注目されるようになっている。オール電化はクリーンで安全という点が強調されるが、ガス式でもマイコン制御などが発達し安全性の問題は少ない。むしろオール電化の本当のメリットは、ガス配管を不要にして維持管理が容易になる点、情報家電などの電気機器の増大や太陽電池など新エネルギーに対応しやすい点にあるといえそう。ただし停電対策などは必要。
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