アトピー性皮膚炎などの原因となるアレルゲンとして、室内のハウスダストがある。なかでも、その筆頭はカビとダニ。住宅の気密性が高まり、冬場に窓や壁にできる結露が原因でカビが発生し、それをエサにするダニが繁殖、両方があいまってアレルゲンになる。これを防ぐために、抗菌・防虫処理をした建材や、スプレー式の抗菌剤などが出回っている。ただ、こうした薬剤は、それ自体がかえってアレルギー症状を悪化させるという指摘も出ている。化学物質過敏症の患者にとっては明らかに有害物質だ。そこで余計な薬剤処理は行なわずに、こまめに掃除をすることと、室内の温度や湿度の調節で防ぐのがベター。ダニが繁殖するのは温度が25〜30℃、湿度が60%以上。カビは湿度が70%を超えると発生しはじめる。そこで、カビとダニを同時に防ぐポイントは、冬でも室内の暖房温度を20℃以下、湿度を60%以下に抑えること。湿度は50%程度が適切だろう。
|
|