大規模開発の住宅団地は、環境や生活利便施設が整っている点が魅力の一つだが、その半面、開発規模が大きいだけに既存の鉄道駅の近くにはできにくい。勢い郊外のバス便物件が多くなる。例外として駅前や大規模再開発でできたマンションもある。ただ、この場合にも注意点がある。最寄り駅からの徒歩時間の表示が当てにならないことだ。たとえば東京で「山手線恵比須駅から徒歩2分」という表示の大規模開発の賃貸マンションがあった。実際に駅の改札からマンションのエントランスまで歩くと10分以上かかる。目当ての住戸まではさらに数分。このギャップが出るのは徒歩時間の計測範囲が実態とかけ離れているためだ。不動産公取協の表示規約で決められた徒歩時間は、最寄り駅の出口から団地の入口まで。この例では、駅の改札から出口まで数分、団地の入口からマンションのエントランスまで数分かかる。利便性では小さな駅の前になる単体マンションにかなわない。
|
|