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生活上の利便性を追及すると、いつのまにか防犯性が落ちていることがある。たとえば以前、メインエントランスのオートロックの開け閉めの手間を省くため、出入りの業者向けに裏口のドアのカギを開けたままにしていることがあった。あるいは、ワンドア・ツーロックが防犯に有効だからと補助錠を付けたものの、朝忙しいときに、いちいち2つのカギをかけるのが面倒なため1つしかロックしていなかったり。高度なセキュリティ・システムを導入しながら、センサーの誤作動でアラームが鳴るのを嫌がり、スイッチを切ってしまったり。せっかくの防犯対策も、本来の機能が生かせるように使わないと意味がない。都市部での犯罪が増えているとはいえ、身近なところで泥棒に遭遇することは少ない。だから、そんなに神経質にならなくても大丈夫だろうと、油断したとたんに被害にあったりするものだ。防犯のために、多少の不便を覚悟することも必要だろう。
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