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日本でコンバージョンが最初に注目されたのは、いわゆる「2003年問題」が叫ばれていた頃。02年から06年に掛けての5年間に、東京駅周辺、汐留、品川、六本木などの都心部で大規模ビルの竣工ラッシュが起きたことだ。新しく設備の整った広いオフィスが増える一方で、既存の老朽化したビルからはテナントが離れ、空室率が上昇する。建て替えても大規模ビルにはかなわない。そこで、マンションに改装して改めて分譲したり貸したりするというのがきっかけ。その後、団塊世代の一斉退職が起きる「2007年問題」でオフィス床が余ることによる供給過剰感も、既存オフィスの用途転換を後押しした。つまり日本では、欧米のように都市再生や豊かな都市生活を演出する意図としてではなく、オフィスの空室対策の方便として使われている面がある。そのためコンバージョン住宅は必ずしも一般化していない。欧米にはない構造上の制約や問題点もある。
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