ホテルや公共施設など、一定の規模以上の建築物では防災用に設置されているスプリンクラーが珍しくない。複数の箇所に水を出すスプリンクラーヘッドを付けて、広い範囲を消火するのに効果的。住宅の場合、高層マンションの11階以上の階に設置が義務づけられているのみで、それ以外の規定はない。住宅用として一般的な湿式タイプは、ヘッドにモノがぶつかって誤作動を起こし、水浸しになる恐れがあることなどから、あまり普及はしていないようだ。誤作動防止機能のあるタイプも最近は登場している。スプリンクラーヘッド1個当たりの消火範囲は約13m2=8畳間相当あり、新築時に水道の配管工事と併せて設置する場合、ヘッド数カ所で30〜50万円程度とそれほど高額ではない。消化器でも初期消火は可能だが、不在時に出火した場合の対策も考えておきたい。たとえば、コンロのある場所だけ個別に設置できる家庭用自動消火装置を設置するのも有効である。
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