中高層マンションの間取りは、同じ階の隣あった住戸では違うが、上下の住戸はまったく同じパターンというケースが多い。間取りのバリエーションの面では物足りないかもしれないが、それなりに合理的な理由がある。つまり上下階を貫いて排水管(PS)が通っているため、キッチン、バス・トイレなどの水回りを同じ位置にもってきたほうが配置しやすいからだ。それは設計施工上の問題だけでなく、遮音性の面からもいえる。仮に、寝室の上に上階の浴室が来るなど水回りの位置が違うと、給排水騒音のトラブルが起こりやすい。また、給排水騒音は、上下階だけでなく隣戸間でも発生する。本来なら、戸境壁を隔てて水回りを隣り合わせて設計するのが好ましい。寝室の隣に隣戸のトイレや浴室などがあったらたまらないから。その場合は壁を厚くするなどの遮音対策をとる必要がある。住戸を選ぶときは、上下左右の間取りとの関係についてもきちんとチェックしよう。
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