住宅で問題になる騒音は、大きくわけて空気音と固体音の2つ。空気音は、外部に音の発生源があって、外壁や戸境壁(界壁)や窓などを通過して伝わってくるもの。木造アパートのように壁がモルタルや合板などの軽い素材でできている建物では壁を通して伝わる空気音も問題になるが、鉄筋コンクリートのマンションのように壁の遮音性が高い場合は主に窓やドア、換気口などからの音が問題になりやすい。隣戸のステレオや話し声などの空気音も、壁を通して直接伝わってくるよりも、一度隣の窓から外に漏れた音が再び自宅の窓から聞こえてくる側路伝搬の影響が大きい。一方、固体音は、床や配管などが直接振動することで伝わってくる。いわば建物の一部分それ自体が音の発生源になるので音の伝わり方が複雑。給排水管から床や壁へ振動が伝わるなど、思わぬところに音が響くことがある。このような音の特性を理解したうえで遮音対策をたてることが大切だ。
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