円高の時に外貨を購入して預け、円安になったら預金を解約して外貨を売却するのが外貨預金で為替差益を得る基本だが、いくつかポイントがある。ひとつが為替手数料で、円からドルへの交換に1ドルあたり1円、ドルから円に戻すのに1円かかれば往復2円の手数料。つまり外貨を購入したときより、2円以上円安にならなければ為替差益は発生しない(金利を考慮しない場合)。ふたつめは金利がつくこと。日本より高めの金利がつく外貨預金では、長期間預けるほど外貨ベースでの元本が増えていく。したがって、長期間預けて金利が増えていけば、ある程度、円高になっても損をしなくなる。たとえば米ドル預金で2%の金利がつくなら、1ドル120円で預けて10年後に1ドルが99円まで円高になったとしても損はしないのである。それでも円高により損をしてしまうときには外貨での価値は変わらないのだから、「外貨のまま使う」という手が残されている。
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