住宅の基礎が地面の下に埋め込まれている深さを「根入れ深さ」というが、市街地での通常の基礎の場合、この根入れ深さは20数cmから30cm程度。基礎を設けるために掘削した根切り底にきちんとした割ぐり地業を行なえば、それほど深くする必要はない。しかし、別荘地、特に高原などの寒冷地では要注意。市街地と同じ感覚で設計すると大変なことになる。基礎フーチングを凍結深度より深く設置しなければ、地面が部分的に凍上(土が凍結して膨張し、盛り上がること)して基礎が歪んでしまうから。いわば不同沈下と逆の現象が起きるわけだ。地域によって凍結深度が1m以上と深いこともある。それだけ基礎工事にコストがかかる。また、こうした寒冷地では布基礎が一般的。うっかりベタ基礎にすると、基礎スラブの下の地盤が盛り上がってガタガタになるおそれがある。別荘地や寒冷地での施工経験のある建築会社や設計事務所に依頼するのが賢明だろう。
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