住宅の基礎は、建物の荷重を支え、地震に耐える頑丈な構造にする上でもっとも重要な要素の1つ。同時に、建物を長持ちさせる耐久性にも大きく関係している。木造住宅では、土台や柱など骨組に使われる木材が腐ったり、シロアリの被害にあうことが一番こわい。木材腐朽菌やシロアリは高湿度の環境を好む。日本の夏は高温多湿なので、地面からは黙っていても湿気が上ってくる。湿気が溜まるのを防ぐポイントは2つ。1つは、地盤面から土台までの高さ、つまり基礎の立ち上がり部分をできるだけ高くすること。基礎の高さが40cm以上、1回床上まで60 cm以上が望ましい。2つめは、床下換気口を適切に配置すること。せっかく換気口を設けても、物置などで塞いでしまうと通風の効果がない。床下換気口の数や位置だけでなく、家の周囲の環境も含めて、通風をよくする工夫が大切。床下に防湿フィルムを敷いたり、調湿効果のある木炭などを置くのも効果的だ。
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