生命保険には、a)無事に満期がくると掛け捨てになるもの、b)満期が来ると満期金が受け取れるもの、c)保険期間が終身で、いつか必ず死亡保険金がもらえるものがある。「掛け捨ては損するから貯蓄になるものがいい」という人も多いが、本当にそうだろうか。aの場合、保険契約期間の保障に対してコストを支払うというシンプルなしくみで、保険料は割安。保険の原型にもっとも近いといえる。一方b・cの場合、満期に満期金を、あるいはいつか必ず死亡保険金を受け取るために自分で積立をしているようなもので、aに比べて保険料はかなり割高になる。運用利回りの高い時代にはb・cのような保険にも優位性があるが、超低金利時代には、保険は最低限の保障コストで確保し、貯蓄はマネー商品で運用するほうが合理的といえる。実際、aのような保険は保険料が安くなる傾向にあり、b・cのタイプは保険料が相対的に高くなっている一方なのである。
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