建具は建物の開口部を開閉するものの総称。使われる主材料の違いによって金属製建具と木製建具に大別される。金属製建具のうちアルミニウムは軽く加工性に富み、外部建具の主流。玄関ドアや広縁の引き戸などに用いられる。スチールは錆が出やすいため主に内部のドア、特に建築基準法上の防火戸として使用される。ステンレス製はアルミに比べ強度・耐久性に優れているがより高価。木製建具の長所は金属に比べて熱伝導率が低く結露しにくい点といえ、断熱性が期待される外部開口部まわりに適している。ただし、断熱性は建具の取り付け枠と建具本体との気密性に左右されるため、その精度を高めることが素材特性を活かす鍵となる。加工しやすく、製品化までのエネルギー消費が少ないため環境負荷の面でも注目されている。玄関ドアや引き戸、襖、障子など、いずれの場合も部位にふさわしい大きさや開閉形式、性能やデザイン、手入れの仕方などを考慮して選択したい。
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