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1990年代以降の長引く低金利の影響で、生命保険の予定利率も低下の一途をたどった。これは、生命保険会社があらかじめ見込んだ運用収益が得られないため、保険料から割り引いた予定利率のほうが高く、いわゆる「逆ざや」の状態になっているため。予定利率を下げるということは、その分だけ保険料が高くなることを意味する。同じ種類の保険に同じ年齢で加入するケースで、予定利率が下がっても保険料を変えたくなければ、保険金額が小さくなるなど保障内容が薄くなる。保険商品の中で予定利率の影響をもっとも受けるのは、養老保険や個人年金保険、終身保険といった貯蓄性の高い保険で、原則として掛け捨てになる定期保険などは、さほど影響を受けることはない。過去に加入した保険を見直すときは、必ず加入した時期と保険の種類を確認し、予定利率の高い時代に加入した貯蓄性の高い保険については、安易に解約したり転換したりすることのないようにしたい。
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