マンションは高層階になるほど値段が高くなる。これは日当たりや風通しの点で有利になること、眺望がよくなることなどが理由だ。良いことずくめに見えるが、立地によっては思わぬ騒音問題が起きることもある。たとえば、こんな例があった。あるマンションを建築する前に、周辺の道路騒音を計り、どんなサッシを入れるべきかなど遮音グレードを決めた。平地で図った測定値を基に設備を決めたところ、建物が完成してからクレームがついた。やや離れた場所にあった高架道路からの騒音が、上の階に行くほど予想外に大きく響いたのである。実は、マンションのような高層建築では、上層階に行くほど周りに遮るものがないために、遠くからの騒音が混じり合って大きく聞こえることが多い。発生源のはっきりしないゴーっという音が常に響いている感じがするため、意外に気になるものだ。すぐ近くに幹線道路や鉄道などがないからといって安心はできない。
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